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2004年1月23日 「働く。」第一部 サバイバル工場(20)

仕事は駅伝のよう。会社と地域の未来へ”たすき”つなぐ「最近は練習不足だったけど、やっぱり走ると気持ちいい」。―一日、天草郡倉岳町であったマラソン大会。五キロコースを上位でゴールした西本昭広さん(46)=同郡松島町=はマラソン仲間と何度も握手を繰り返した。 電子制御部品(リレー)を生

2004年1月22日 「働く。」第一部 サバイバル工場(19)

生き残るための人材育成。「それが地域企業の責任」「なぜ、この会社を志望しましたか」「この会社でつくる製品を知っていますか」。高校生に向かって矢継ぎ早の質問が飛んだ。昨年末、天草池田電機=天草郡松島町=の一室。この日は、今春卒業予定の高校生の採用面接。七人に緊張した顔が並んでいた。 

2004年1月21日 「働く。」第一部 サバイバル工場(18)

「天草に残りたい」。充実感見えてきた新卒社員「夜勤と日勤の交代勤務は、まだ少しきつい。でも早く慣れないと」。昨年四月、天草池田電機=天草郡松島町=に入社した小﨑祐一さん(18)。同社の前身、「オムロン天草」から通算すると、九年ぶりの新卒社員になる。同期は九人だった。 電子制御部品(

2004年1月20日 「働く。」第一部 サバイバル工場(17)

家族を守るために転職。「天草を第二の古里にしたい」天草池田電機=天草郡松島町=の工場で、二十四時間稼働する電子制御部品(リレー)の主力G4A生産ライン。一人のオペレーターが厳しい表情で製品検査を続けている。岩永明さん(34)=同郡有明町=だ。 鹿本郡植木町出身。昨年九月、熊本市近郊

2004年1月19日 「働く。」第一部 サバイバル工場(16)

任された地元の協力工場。「お荷物になるわけには…」天草郡松島町の教良木地区。天草上島の内陸部にあり、山里の風景が広がる集落の中にポツンと天草池田電機=松島町=の協力工場がある。 松島化成教良木工場。二年前から生産現場を統括するのは、天草池田電機から出向した工場長代理の渡辺憲司さん(

2004年1月17日 「働く。」第一部 サバイバル工場(15)

必死に生き延びてきた30年。技術の重みが残った「よし、これはオーケー。次は?」。八日午後、天草池田電機=天草郡松島町=で緊急会議が始まった。電子制御部品(リレー)に組み込むコイルの生産工程で、いくつかの問題点があることが内部監査で分かった。会議はその改善策を話し合うためだった。指揮

2004年1月16日 「働く。」第一部 サバイバル工場(14)

グラウンドから消えた歓声。野球部復活を夢見て海からの北風が吹きすさぶ。天草池田電機=天草郡松島町=の敷地内にある野球グラウンド。バックネットの柱は、赤くさびついている。老人会のグラウンドゴルフに貸し出しているため、競技用の支柱があちこちに立ったままの状態だ。 「左の強打者なら、道路

2004年1月15日 「働く。」第一部 サバイバル工場(13)

仕事と家庭の両立…悩み、支え合う女性たち「今日は相談!」。天草池田電機=天草郡松島町=の電子制御部品(リレー)生産ラインの女性リーダー、小幡香代子さん(40)=同町=が、ある同僚から携帯メールを受け取ったのは昨年十月の終わりだった。 「仕事を辞めようと思って…。まだ体調も良かったり

2004年1月14日 「働く。」第一部 サバイバル工場(12)

ヒラメキは会社の宝。「商品化に結びつけたい」天草池田電機=天草郡松島町=の工場から離れた別棟に、全社員の期待を背負う部屋がある。「新商品開発室」。主は開発プロジェクト課長の松本勇さん(36)=同町。同社のたった一人の開発担当者だ。「会社の未来への責任がずしりと重いと感じる。でも、新

2004年1月13日 「働く。」第一部 サバイバル工場(11)

量産化の道は開けた。あとは「知名度を上げたい」昨年末の夕暮れ時。百貨店の外商営業マンと面談していた天草池田電機=天草郡松島町=の池田博嗣社長(56)=同郡姫戸町=は、商談を終えてやおら小さな四角い物を取り出した。 初のオリジナル商品「るすばん君」だった。「この防犯ブザーはロック機能

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